足摺不思議

「七」という数字は、仏教では人の死後は7日目ごとに供養することになっていたり、民俗の世界でも七福神・七草・七人塚・七つ道具などの言葉があることから、聖数信仰に通じると考えられていました。また、昔は沢山という意味で七や八がよく使われていたことから、足摺七不思議と名付けられたと思いますが、実際には21あると言われています。

足摺七不思議マップ

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地獄の穴

この穴は、灯台下の洞窟(亀の洞)まで、通じていると云う。この穴に硬貨を投げ入れると、チリーン・チリーンとしばらく音が聞こえて来る。この穴に硬貨を投入するのは、先祖が地獄に落ちている人があれば引上げて貰う事を願い、又先祖の霊をなぐさめ供養になると云われている。

地獄の穴

弘法大師爪彫の石

岩に「南無阿弥陀佛」の6文字が彫られている。この字は、弘法大師が爪で彫ったと伝えられる。

弘法大師爪彫の石

亀呼場

この場所で海に向かって「お亀さーん」と呼ぶと、大海亀が海面に浮かんで来る。これは、弘法大師が前方150m位の所にある黄金碆(潮干には、水面に見える)に波切不動を刻むために亀に乗って通ったという。今でも弘法大師が呼んでいると思い浮かんでくるのだという。

亀呼場

一夜建立不成の華表

弘法大師が一夜で鳥居を建てようとしたが、天邪鬼が夜中に鶏の鳴き声を真似したので、石工が夜が明けたと思い、仕事を辞め完成しなかった、と云われている。石の土台や石柱が5・6本横たわっている。

一夜建立不成の華表

潮の満干の手水鉢

岩の窪みに溜まった水が、潮が満ちると増え、干潮になると減ると云う。

潮の満干の手水鉢

亀石

この亀に似た巨大な石は、動物の形をした石を研究している専門家によると、人の手が加えた形跡が全くなく、世界的に見ても貴重なものであるといわれている。

亀石

ゆるぎ石

小石が三つ積んであり、落ちるが親不孝者は落ちない。だんだん揺れが大きくなり石が落ちることから、弘法大師が弟子を取る際に、この石で試したとも言われている。

ゆるぎ石

足摺七不思議のうた

世に不思議は数あれど、
足摺不思議は二十一
まず天狗岬から、竜の駒
大師修の行の岩、鐘の石
ア字石地獄の穴大師が爪で彫った石
亀呼石亀呼場一夜建立が不成の華表
竜の遊び場このあたり、
寝笹犬塚午時の雨
汐の満汗の手水鉢不喰の芋の群生地
亀石撫でれば男女の性が、
強くなるやで仲むつましい
不増不減の涙水
孝心ためす揺ぎ石
天灯松に竜松、
本堂濡らす汐の穴